第3章 夢の終わりと始まり。
「できれば早めに返事もらいたいんだけど…
周りに人集まってきてて恥ずかしい…」
そういい蛍君は私の顔を覗き込む
とびっくりする。
「ちょっと!夏乃さん!なんで泣いてるの!泣くほど嫌だった⁈」
私の涙にびっくりしておろおろする蛍君。
『ちが…ちがうの…
嬉しくて。
嬉しすぎて今日1日夢だったんじゃないかって思えて…』
「夢じゃないですよ。ほら。」
ガラスの靴を渡される。
ひんやりとしたガラスの感触が手に伝わる。
蛍君は立ち上がると私の涙を指で拭ってくれた。
「夢じゃないってわかった?」
『うん。わかった…』
「じゃあ現実世界に戻りましょうか。
…と、その前に……
返事、聞かせてくれますか?」
顔を覗き込んできた蛍君に私はにこりと微笑むと私の側にあった手を握った。
『もちろん!これからも末長くお願いします!』
end