第1章 報告〜烏野の場合〜
「僕…こどもが…できました…」
飲み会をしていた部屋が一気に静まり返る。
俺たちが3年だった時、1番思い入れが強いメンバーが全員未成年でなくなったため、みんなが地元に帰る正月に飲み会を開いた。
久しぶりに会ったみんなは大学に通っている奴もいれば就職をしている奴もいる。
近況報告と称して部長だった大地、副部長だった俺、と順番に話をしていた。
最後に順番が回ってきたのは月島。
大学に通いながらバイトをしていることを話してくれた。
たまにモデルのバイトをしていることを山口が教えてくれて知っ
た。
あの月島がモデルかーなんて驚いていたが、月島がもっとすごいネタをぶち込んでくるなんてきっと全員が思ってなかったと思う。
月島がその言葉を発するとその場が水を打ったように鎮まった。
縁下「え…と……それって椎名さんとのってことでいいんだよな?」
月島「………ハイ。」
澤村「いつ生まれるんだ?」
月島「4月です。」
「ツッキィィィィィィィィィイィィィイ‼︎‼︎‼︎おめでとー‼︎‼︎‼︎‼︎」
山口の声で俺は我に帰った。
あいつらが付き合って5年。
そして俺が椎名さんに振られて
5年が経った。