• テキストサイズ

君への5センチメートル【ハイキュー!!】

第3章 3vs3


「みなみ先生っ!!見て見て!」 

日向がみなみさんのもとに駆け寄り、くるりと背を向ける。「じゃーん!」と、早速新しいジャージと背中の文字を披露した。

「ふふふ、日向君のジャージ姿、似合ってるね。バレー部の一員って感じ!」

「ホントですか!?俺、ちゃんとバレー部って感じする!?」

「するする!」

晴れて入部を果たした日向に、彼女も嬉しそうだ。俺なんかより、日向とみなみさんの方が仲の良い姉弟って感じなんだけどなぁ…。それにいつの間にか打ち解けてるし。

「どーしたんスか、スガさん。難しい顔して」

「えっ!?い、いや別に…」

騒ぐ新入部員たちに、パンパン、と手を打って大地が指示を出す。

「おし、じゃあ残り時間、通常練習やるぞー!」

「あ、じゃあ私はこれで―――」

「あれ、みなみ先生帰っちゃうんですか?」

「コラコラ日向、先生だって忙しいんだから…」

名残惜しそうに引き止める日向を、大地が静止する。苦笑しながらみなみさんが言った。

「ごめんね、少しだけやることが残ってるの。でも、武田先生は顔を出すと思うよ。さっき職員室に来てたから」

「それじゃあ、頑張ってね」とペコリとお辞儀をする。大地の掛け声とともに、みんなが挨拶をした。小さく手を振って出ていくみなみさんに、俺はこっそり尋ねた。

「何時までやってんの?仕事」

「え…?うーんと…大体6時くらいまでかな…」

「リョーカイッ!」

土曜の練習は遅くても5時には終わる。うまく行けば、帰るタイミングを合わせられるかもしれない。「どうかした?」と小首を傾げるみなみさんに俺はただ笑顔で「いーや。そっちもガンバレ」と答え、みんなのもとへ走った。
/ 139ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp