第20章 猫王子とウィンターカップ
高尾「…って、あれ!?!?」
『そーだよちゃんだよ!ひっさしぶりだなぁオイ!元気だった?』
高尾「もう超元気!つーか何でが東京にいるわけ!?京都に行ったんじゃねーの?」
『帰省中だよ!今は試合見に来てるんだ』
「…知り合いか?」
『あたしと和は中学一緒で、唯一無二の親友だよ!』
高尾「そ!約1年ぶりでも変わんねぇな!相変わらずバカやってんのか?」
『まさか!あたしもう高校生なんだぜ?大人の階段昇り中だコノヤロー』
高尾「そうか、前と変わんねーんだな」
…くそう、和には全てお見通しみたいでした。
「おい」
『あ?どーしたよ青峰』
「…あれ」
青峰が指を指した方向に、もう見慣れた赤が見えた。入口の方からじーっと赤司がこちらを見ている。…え、何?戻ったんじゃないの?
「行ってあげたらどうですか、さん」
「そーッスよ、っち。これ以上機嫌が悪くなったら俺達の方まで被害が来そうッスわ」
「てゆーか、そいつやばいかもよー」
高尾「え、俺!?何で!?」
「そいつは赤司の恋人だそうだ」
高尾「…は?」
『…』
高尾「…はぁぁぁ!?何それ!ぎゃははははっ!マジウケるんだけど!彼氏!?あのに!?しかも相手は赤司!?ぎゃはははっ!」
『てめー高尾!久しぶりに会ってもやっぱお前は変わんねーんだな!久しぶりに喧嘩すっかコノヤロー!ヒッ!!!』
高尾の襟を掴むと、冷たい視線が鋭くなった。ギギギと首を回すと、もの凄い勢いで睨んでいる赤司と目があった。
「さん、行ってあげてください」
『…はぁ、分かったよ。和、あたし当分はこっちにいるからさ、また同窓会でもしようね』
高尾「あ、あぁ…」
あぁ、せっかくの和との再会も終わりか…くそっ、これも全部バカ赤司のせいだ。