第12章 猫王子と体育祭
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祭りに赤司と一緒に行った翌日。
今日から息つく暇もなく体育祭準備が始まる。体育祭に必要な準備はほぼ3年生が終わらせていて、あたし達下級生は仕上げのみとなっている。
『Good morning,everyone!!!!』
男子生徒「おー。久しぶりやなぁ、の無駄に良い発音」
『無駄って何だよ無駄って。ていうか…何?皆してニヤニヤ…あたしが言うのもなんだけど、気持ち悪いよ?』
女子生徒「ほんまだけには言われたないわ」
『そこは否定して!だけ、って何だよ!普通に傷付くわ!!!いだっ!』
「うるさいぞ、ポチ」
『だから普通に口で言えって何回も言ってるだろクソ王子!おま、テストで悲惨な点数になったら確実に恨むからな!五寸釘打ってやるからな!!!』
朝練から帰ってきたであろう赤司に、いつものように頭をはたかれた。言葉で言うほど痛くはないんだけどね、別の所が痛いんだよ。それはどこかって?
『もちろん…あたしの心さ…』
「バカな事言ってないで早く席につけ。今日は僕と日直だ」
『げっ…まじでか…ていうかずっと無視してたけどさ!!!まじで何なんだよお前ら!もっかい言うけど気持ち悪いよ!鏡で自分の顔見て来いバカヤロー共!!!』
女子生徒「何言ってるん。こんなビッグカップル誕生して、ニヤニヤせぇへんわけないやん」
「『…は?』」
男子生徒「応援するで、!赤司に迷惑かけへんようにな!」
『ちょ、ちょっと待て皆。何言ってんの?』
奈央「ーーーーーーー!!!」
『ぐほっ!!いだだだだだだだだ!!!!奈央ちゃん痛い死んじゃう!!!!』
奈央「アンタ赤司君の事好きちゃうようやったから心配してたんやけど、何やねんもう!ウチに最初に言ってぇな!赤司君、ほんま良かったなぁ!」
「何言っt」
麗華「ひどいやんちゃん!私に頑張ってって言っておきながら…赤司君のアホー!」
『ちょ、まじ待っt』
男子生徒「月島は俺らが何とかしちゃる!お前らは気にせずラブラブしてな!」
『黙れぇぇぇ!!ちょ、お前らマジ黙れ!何!?何の話!?一回着席!』
意味が分からない。朝から大変テンションの高いクラスメイトに圧倒されるも、どうにか赤司以外の皆を座らせた。