• テキストサイズ

【イケメン戦国】紫陽花物語

第13章 温泉旅行へ*1日目午後編*


光秀と桜が川下りを終え、川岸を歩いて戻ってきている頃。午前中からめいめい好きなことをして過ごしていた武将達が、宿の大広間に昼餉のために勢ぞろいしていた…。




「おい」

「…は」

「光秀と桜はどこにいる」

「まだ…戻っておりません」


昼飯の時間になっても、二人が戻ってこない。機嫌が悪い御館様に返事をしたところで、宿の台所へ行っていた政宗が戻ってきた。


「光秀に昼飯持たせたって言ってるぞ」

「大方、舟の上ででも楽しんでるんじゃないですか」

「舟の上…素敵ですね」


いつもの不機嫌顔をさらに深くした家康と、俺の横で少しずれたことを言う三成。かくいう、俺もあまり気分は良くない。光秀の次は俺だ。あいつ、ちゃんと戻ってくるんだろうな。


「光秀のことだ、昼飯のことなど、桜に言ってはいないのだろう」

「ええ、そうでしょうね」


さすが御館様。良く分かっていらっしゃる。相槌を打った家康と共に頷く。桜と昼飯まで共にしていては不公平だという話になったのだ。
集まって昼飯を取ることを桜が知っていたら、きっと戻ってくる。あの子はそういう子だ。とすれば、光秀が故意に黙っている。
/ 399ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp