• テキストサイズ

【イケメン戦国】紫陽花物語

第8章 君を待つ雨の午後<伊達政宗>




あなたはいつもそう。


私の心をかき乱して。




「桜」




どうして来たの。
己惚れてしまうわ。

どうしてそんな顔で名前を呼ぶの。
期待してしまうわ。




「桜。愛している」




・・・嘘よ。




「桜」




―――ああ。
来なければ、諦められたのに。




「先に言われてしまったわね」




貴方の本心。
貴方の言葉。

本当かどうかなんて、もういいわ。
今だけの夢であったとしても。




「愛してるわ、政宗」




だってほら、触れる指はこんなにも温かい。
頬を伝う透明な滴は、きっと想いが通じあったから。

拭ってくれる優しい手は、今だけは私のもの。



/ 399ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp