第10章 疲労
「疲れた…」
その場に突っ伏す。
勉強教えるのってこんな疲れるものだっけ。
「終わった⁉︎
じゃあ練習付き合って」
「…」
今すぐにとか冗談じゃない。
「波瑠って頭良いよなー。
どうやって勉強してるの?」
「特にはしてない。
授業聞いてれば普通に点取れるから」
「なんか腹立つ…」
「お前いつもそうだもんな、上から目線」
「飛雄に言われたくない」
「波瑠ー、練習」
「…約束だったから少しだけね」
やるまで諦めてくれなさそうだし。
「あんたもそれなりにスタミナバカだよね」
「へいへーい。
そんじゃ3対3やろうぜ」
「は?」
「お、木兎それ良いな。
木兎、赤葦、ツッキー対日向、影山、柏木で」
冗談じゃない。
しかも明らかに不利じゃん。
コートに立つ…誰かと一緒に。
「絶対嫌ですから」
「なんでー?
一緒にやろうよ、面白そうじゃん」