第53章 レシーブ
「うぃー、連れて来たぞ。
ってあいつらまだやってんのか」
「あ、波瑠さん。
ッ………すご」
「うわ、すげー」
「俺らにとっちゃもう見慣れた光景だけど、やっぱすげーよな」
「あぁ」
全国5本の指に入ると言われているエースのスパイクを、ブレることなくセッター位置に返すこれまた高校女子バレー界のエース。
「なんだそれ、リベロかよ。
守備範囲広い…すげー」
「やっくん、本音ダダ漏れだぞー?」
「しょ、しょうがねぇだろ。
事実だし…」
「まぁな。
おら木兎、そこまでにして再開すんぞ」
「おー、やるやる!
そんで?チーム分けはどうすんだ?」
キラキラと目を輝かせる木兎さん。
「あー…そうだな…。
まずポジション確認するか。
S、赤葦、影山の2人。
MB、俺、ツッキー、チビちゃん、リエーフの4人。
WS、波瑠、木兎の2人。
L、夜久の1人。
……か、どうすっかな」
「人数合わないならうちの岩ちゃん使いなよ」
「あ?勝手に決めてんじゃねェ」