第38章 バレー部
「とりあえず黒は烏野。
澤村先輩に渡せば分かるから。
赤が音駒、白が梟谷ね。
重かったら何回かに分けて運べば良いからね」
「うん、分かった」
「話しかけやすい人に渡せば良いよ」
とは言ったものの、やっぱり大丈夫かな。
でもまずは自分の仕事、と。
森然と生川にはビブスを配り終え、最後に青城の選手の元へと向かう。
「イズミ先輩、これお願いします」
「おう、サンキュ」
「なぁ、烏野のあの子挙動不審だけど大丈夫か?」
「?」
花巻先輩が指す方向に目を向けると。
「げ…」
仁花が大変そうだった。
「ちょっと行って来ます」
「おー、頑張れ」