第38章 バレー部
「言っときますけど、ローテーションで試合する仕組みになってます。
1セット先取した方が勝利であり、負けた方にはペナルティが課せられます」
「この及川さんが負けるなんてあり得ないよ」
「バレーはてめェ1人でやってんじゃねェよ、ボケ」
「時間も時間なんで、そろそろ移動しても良いですか?」
どう見ても時間のムダとしか思えない。
「るぅ、攻撃巧くなった?」
「笑顔で、人の古傷抉るの止めて貰えませんか?」
相変わらず心を抉るのが上手い。
「だって下手だったじゃん、レシーブ以外」
ここまでハッキリ言われると腹立つ。
「ポジション大きく変わったんですから仕方ないと思いますけど。
それより早く移動しないとゲーム(試合)に遅れますよ」
「ポジションって、波瑠さんエースじゃなかった?」
「デカ…」
疑問をぶつけるリエーフくんに顔をしかめる及川先輩。