白昼夢第2幕【太陽の出づる場所】月島明光[®18]
第6章 FALSE‐本物でない-
『明光くーん!蛍くーん!おはよー!』
毎朝登校は三人。
途中で山口が混ざるまで
僕らは三人で歩く
姫凪、兄ちゃん、僕。
姫凪はよく兄ちゃんと
手を繫いでる。
僕も。繋ぎた…くは、ないけど!!
…左手寂しそうだし…
繋いであげなくもない、だけ。
「姫凪。なんか遠い。
声ちっさくて聞こえないよ」
兄ちゃんの隣から
姫凪の隣に移動する
別に、聞こえなくないけど。
隣がよくなった。
姫凪の匂いは甘いから。
そして
「手。こっち暇そうだよ。」
姫凪の手は気持いいから。