白昼夢第2幕【太陽の出づる場所】月島明光[®18]
第6章 FALSE‐本物でない-
【FALSE】
姫凪side
小さな小さな箱の中
必死にアナタを満たそうとした
ただ喜んで欲しくて
ただ笑って欲しくて
我慢をさせているのも
それが辛いのも
気付くのが怖くて
必死に目を塞いだ
自分の小さな身体が
拙い知識が
縮まない歳の差が
秘密の関係が
アナタの温もりが
幸せなはずなのに
どこかずっと
悲しかった
秘密の部屋が出来てから
暫くたったある日
「姫凪〜?
俺、今日少し遅くなるから
蛍に送って貰って帰れよ〜?」
いつも通り三人での登校
明光くんはバレー部を引退して
朝は三人で学校に向かうのが
当たり前になってた