白昼夢第2幕【太陽の出づる場所】月島明光[®18]
第1章 ANOTHER STORY-もうひとつの物語-
『姫凪…別に嫌じゃない
でも…メガネ…くんがイヤなら
帰るもん………』
姫凪はスカートを弄りながら
クルリと背中を向けて
引き返そうとした
「あ、こら。待てよ
帰ることねぇだろ??」
『でも…メガネくん…は…
姫凪の事………』
振り返るも
ナカナカ踏み出してこない
そんな姫凪を
「蛍!1回で名前覚えなよ?
ほら。早くこっち来なよ!」
蛍が手を引いて庭に
引き入れた
………これが始まりだった
それから姫凪は夕方になると
必ず家に来た