第1章 アニキの元カノ
「うん、僕もそんな気ないに
決まってるでしょ?」
キミのバカな行動に1人でソワソワして
ムラムラして、とか悔しい
今日このまま手出したりしたら
まんまと布施にハマったみたいで
かっこ悪いから
絶対にそんな事しない
『だよね……ろ…だし………』
「は?なに?さっさと寝てよ」
『あ、うん、おやすみ!』
「はいはい」
メガネを外し壁側に背を向けて
目を閉じる
不用意に触れた布施の感触で
アニキに芽生えた
嫉妬の感情で
なかなか眠れそうにない
キミが子供のまま止まっててくれたら
こんな気持ちにならないで
すんだのに。
隣から聞こえてきた寝息を
合図に振り返り
布施の頭を撫で呟く
「頭もチャント成長したら
教えてあげてもいーよ?」
僕たぶんキミの事好きだよ…て。
ま、頭の成長は期待できないから
一生教えないかも、だけどね。