第4章 たかが恋?
…なんで?
嫌われるのが怖い
【いらない子】になるのが怖い
捨てられ置いて行かれるのが
一人になるのが怖い………
でもそんなの蛍くんに
わからないよね?
わかるのは…明光くんだけ…
「キミの事怖がらしたりしないから
そんなビクビクしないでよ」
蛍くんが私の手を取って歩き出す
『蛍くん…今日ね…寝る前に
聞きたい事があるの…いい?』
「ダメって言っても聞くでしょ?
キミの場合」
『そうだけど!』
「なら聞かないでよね」
『一応…だもん……』
「はいはい。答えてあげるよ
僕に答えられる事ならね?」
眼鏡越しの優しい視線に
思わず私も笑顔になって
手を繋いでいつもの帰り道を歩いた