第11章 いつまでも変わらぬまま
「そんなの…知らねぇよ……
教えて貰ってない
誰も教えてくれない
オレには誰も居ないじゃないか
何にもないじゃないか
羨ましかった…姫凪が…
オレだって…誰かに…甘えたかった…」
その声は太陽みたいで
凍えた心をユックリユックリ
溶かしていく
「居るだろー?
すぐ側に
お前があんな事したのに
心配してソワソワしてる
可愛いのがさ?
普通ならボコボコにされろとか
考えるぜ?なのにチャント
守ろうとしてくれただろ?
カッコイイじゃん?
お前の姉ちゃん」
明光くんが私を
マコトの前に突き出す