第18章 花見こたつ de
『ニノ! ご飯食べ行こ…』
『風間と行けば?』
『ニノ、良かったらこの後ウチで飲まな…』
『風間と飲めば?』
『ニノ、』
『うるさい』
あんなCMを見せ付けられて
俺はここ最近、すこぶる機嫌が悪いんだよ
そんな事を露程も知らない相葉さんは
いつも通り太陽の笑顔で話しかけてくるけど
「ねぇ。俺、なんかした?
なんかしたんなら、ごめん」
「理由もわかんないのに取り敢えず謝るの、やめろよっ!」
「ごめん、」
「まぁ、まぁ、二人とも」
翔ちゃんが俺達の間に入ると
「ほら、ニノ」
潤くんは珈琲を差し出してくれて
「…ありがと、」
鼻に抜ける香ばしい香りと独特の苦味が
ほんの少しだけ俺の心を落ち着かせてくれた
「素直じゃねぇなぁ、ニノは」
そんなの分かってるよ、リーダー
俺が一番良くわかってんだ
ただ… みっともないヤキモチ妬いてるだけだってこと
「…相葉さんはなんも悪くないよ、」
「…ホントに?」
「ホント」
「だぁぁっ! もー、面倒くせーからお前ら収録終わったら二人で何処か行ってこい!
んで、ちゃんと話し合ってこい!」
「俺、イイ店知ってる」
潤くんがホラ、とスマホの画面を翔ちゃんに見せてる
「おぉ、イイじゃん! さすが松潤!
智くん、どうよ?」
「あー! これはイイね
行っといで、ニノ。相葉ちゃん」
リーダーまで…なんなのよ、もう。