第34章 『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活③~櫻井×二宮~
紅白の司会も見事にこなし。
『流石は二宮和也』と、世間に言わしめた…
大きなプレッシャーから、俺の胸に顔を埋め、震えていたカズ…
その背中を抱き寄せて、『大丈夫だから、側にいるから』と励ましたあの夜。
結局、俺に起きたトラブルのせいで、逆にカズに気を使わせてしまう結果になった。
そんな自分に腹が立った。
でも…カズは全てを受け止め、自分の力で乗り越えた。
いつの間に、こんなに大きくなってしまったんだろう。
カズが望まなくても、周りがカズを必要として、そしてそれにしっかりと応えていくカズ…
『嵐のために』
俺たち5人の、根本にある仕事のモチベーションはそこだ。
ドラマの仕事も映画も、歌もバラエティも。
全ては『嵐』のため。
カズはその思いが特に強いから。
いつか、俺達を取り巻く環境が変わってしまっても、俺達は俺たちのまま、5人で歩いていくだろう。
その中で、俺とカズは特別な関係のまま、他のメンバーに温かく見守られて生きていく…
今までもそうだったように、これからも…
カズ…
俺も、輝く君に負けない『櫻井翔』でいたいと思う。
君の手を取ったあの日から。
かけがえのない時間を共に過ごしてきて。
どんなに隠しても、目を見れば分かってしまう。
カズ…
愛してる…
信じてる…
どんなことがあっても、この気持ちは変わることはないよ…
だけどね。
いや、だから…なのかな?
俺は『後1分です』というスタッフの声を聞きながら立ち上がった。
相葉くんとペアの青いセーターを着たカズを、モニター越しに見つめながら…
今夜も、きっとカズの身体から、相葉の影を消すことに必死になるんだろう。
↑呼び捨てですか?(^^;
何度だって言うよ。
カズ、愛してる…
直ぐ後の、松潤と俺のユニット曲のためにスタンバイしたその瞬間、
『にのあい』の曲が終わったことを知らせる、どよめきが東京ドームを包んだ。
「よし、行こう!!」
松潤に言われ、俺は走り出した。
輝くライトの中へ……
【 END 】