第21章 【相葉生誕祭☆緑に染まれ!】天空の城ラヒュタ
ショーラの飛行船に行く道すがら、なぜアイーバを狙っているのかを話してくれた。
「え…?ラヒュタの財宝…?」
「そうさ。軍部の情報をかっぱらってそれを知ったんだ。ジュスカ大佐は、その鍵があんたの持ってるペンダントだと言っていた」
「そんな…私、何も知らない…」
「アイーバ…」
アイーバはペンダントを握りしめた。
「私はただ、このペンダントは大切なものだからと言われていただけだし…財宝のことなんて知らない…」
「そうかい…ま、でも知ってることは教えておくれよ。あいつらはちょっとやそっとじゃ諦めないだろうしね。あいつらよりも先に財宝を見つけちまえば、もう追われることもないんじゃないかい?」
涙ぐむアイーバの肩を抱き寄せた。
「カズー…」
「大丈夫だよ…俺が守るから…」
身体の内側から、燃えてくる物があった。
「アイーバ!」
「はっ…はいっ…」
「俺は…俺は…」
ぐっと操縦桿を握りしめた。
「海賊王になるっ…」
「ハア…?」
「それで、ラヒュタの財宝を見つけてアイーバを守るからっ…」
「カズー…」
「俺に、ついてきてくれるね?アイーバ」
「カズーっ…」
アイーバは俺に抱きついてきて、キスをしてくれた。
「アイーバ…」
「カズー…ついていくわ…私もカズーのこと守るから…だって私よりチビだし…」
「ぶふぉっ…ち、チビは余計だろっ…」
「でも…ココは私よりおっきいし…」
ずりっとアイーバが股間を撫でた。
「あひゃあっ…」
「うふふ…カズーってかわいい!」
がばっとまた、アイーバが抱きついてきた。
「も、もう!操縦できないだろおっ」
「うふふ…大好きよ、カズー!」
「俺もだよ!アイーバ!」
こうして、カズーは海賊王になるために、ショーラに弟子入りしたのだった。
「あのさあ…カズー」
「なに?ショーラ」
「あんた…いや、いい…」
「なんだよお!言えよなっ」
ショーラは気づいていた。
”私よりおっきいし”
アイーバは”男の娘”なのだと。
【天空の城ラヒュタ 終】