第87章 ♡宵闇照らす灯籠（牛島若利）完結

「そうか。良かった。
しかし…謝らねばならん……
化粧が落ちてしまった…」

ファンデーションの付いた
ハンカチを見て
すまなそうに
眉を下げる牛島さん

『あ…本当ですね……
ハンカチも汚れてしまって…』

「そんな事は
どうという事はない
崩れた化粧で歩かせるのは
申し訳ない
タクシーを拾おう
運転手に事情を話して
ゆっくり走って貰えば
気分が悪くても帰れるだろう？
中途半端で悪いがここで………」