第86章 涙色のバースデー（烏養繋心）生誕記念☆完結

「なんでもね！
サッサと着替えろよ！」

バタンとドアを閉めて
再び外に出る

やべぇー！
抱き締めそうになっちまった！

あ〜…もう…
仮とか何なんだよ？

仮なんか止めて
今すぐ彼女にしちまうか？

……って。
向こうがイヤか？

『お待たせしました〜』

思考を止める布施の声。

「お、おう。
行くか。飲むから歩きだぞ？」

布施の前を歩き
階段を降りようとすると

『はい！
あ…見て？また居るー…
烏養さん…手、繋いで良いですか？』

布施がそっと寄り添う
視線の先を見ると
電柱の所に
昨日の男らしき人影