第85章 ♉塩辛い涙より（黒尾鉄朗）日頃の感謝を☆完結

「あー…っと…さっきは…その
嫌な思いさせてごめんなァ？」

近付いて頭を撫でると

『…もっと……』

小さな声が耳に届く

もっと？
もっと謝れってか！？
土下座か！？

『もっと…甘く…
ごめんなさい…して…クダサイ…』

三角座りで俺の顔を
チラリと見あげる姫凪

ヤバイ。
疼く、コレ。

「エロいのされてェの？」

苛めたい。

「甘いのって言ったでしょ！
バカ鉄朗！」

カーッと染まる顔
細い顎を跳ね上げて

「ん、知ってる…姫凪…
ごめんなァ…？
キスで許してくんね？」

唇に当たるギリギリで止める