第84章 嘘と涙の向こうの愛（荒北靖友）生誕記念　完結

『好きなら！
止めるとか言うな！
そりゃウソつかれたのは
ムカツクし
他の女を即効で抱いてるとか
マジでナイ！』

「だァから…」

口を開く靖友の声を
キスで掻き消す

「姫凪……？！」

『…ナイ…けど…
靖友を忘れるのも
彼女にしてもらえないのも
あの幸せ全部ウソにすんのは
もっとナイ！！
騙したのは
これからイッパイ愛して償え！
こんなに好きにさせといて
逃げんな！ボケナス！！』

騙したがどうした？

『好きな気持ちを
ウソにされる位なら
吐いたウソ本当にして欲しい！
これから絶対ナイって
誓っての欲しい！
でないと一生許さない！』

好きで好きで堪らない

責任とって
今度は
ホントのアンタで
私の心を奪ってよ？

靖友は目を丸めて私を見てた
薄い唇が次に紡ぐ
言葉は

きっと私を泣かすはず

それは悲しい涙じゃなくて＿＿＿。