第76章 ♉香る幸せ（赤葦京治）拍手感謝☆完結

姫凪の手を取り
パウダースノーを
名残り惜しく思いながらも
足早に市内へ戻る

「ホテルに帰る前に
一件寄りたい所があるんだ」

姫凪の手を引き
メルヘン通りにある
お店に駆け込む

『京治？？』

「香水作って貰えるんですよね？」

「はい！承っておりますよ」

「二人のイメージで作ってください」

スタッフの人に迷い無く告げると

『こ、香水？？』

目を丸める姫凪に

「一緒に作りたかったんだ
二人だけの匂い」

ニコリと笑いかけ

「匂いは本能に
響くって聞いたんだ
だから二人だけの匂いを
姫凪の本能に刻みたくて
………良い？」

コッソリ耳に続ける