第12章 ♤キズを癒やす手（牛島若利）完結

牛島side

俺の予想より早く
彼女は変化する
俺の望むより大きく
彼女は進化する
1つになりたいと
逸る心が
更に互いの劣情を引き出す


布施が俺に話した過去は
俺には想像もつかないものだった
そんな過去を背負いながらも
真っ直ぐなままの
布施が愛しくて
なんとしても俺の手で
守りたいと思った
一緒に幸せになる道を
歩みたいと思った

話し終えた布施は
俺の反応を気にしてるのか
視線を合わせようとしない

何も心配など要らない
俺がお前を拒む理由など
何一つない
お前を愛す気持ち以外
俺の中にはない