第12章 ♤キズを癒やす手（牛島若利）完結

練習が終わり手際よく
片付けられていく体育館
賢くんには
今日は先に帰るように
告げてある

ただどのタイミングで
部室に行けば良いのだろうか

そもそもノコノコ行ったりしたら
はしたないと思われるんじゃ
ないだろうか？なんて事が
次々と浮かんでくる

「も〜ちっと待ってね〜
そんなソワソワして！そんなに
若利くんに可愛がって貰いたいのー？」

また天童さん！？

『ソワソワなんかしてません』

「俺にはお見通しだって…（笑）
そんなに疼いてんなら
相手してあげよっかーー？？」

私の手を握って目を細めて笑う