第53章 ♡一期一会と旅立ちと（天童覚）一期一会シリーズ③完結

けど

『覚じゃなきゃ…イヤだよ…
覚しか考えられないよ』

そう言ってくれるなら
信じてくれるなら

「死ぬ気で幸せにする」

俺は何でも出来るよ

「姫凪、手、出して？」

ポケットに押し込んでた小箱を
出された手の上に乗せる

『覚？！』

「気に入るか分かんない
値段も大した事ないし
未来を誓うには
チャチだけど………」

箱から取り出す
小さい輪っか

「いつか姫凪が
欲しい指輪を
二人で買いに行こう
それまで着けててくれるかな？」