第12章 ♤キズを癒やす手（牛島若利）完結

『なぁに？今日は優しいね』

「いつもだろ？俺はいつも
お前に優しくしてると思うけど？」

『ふふ…そうだね！』

「だろ？それなのに
牛島さん、牛島さんってさー（笑）」

笑う私に冗談交じりの
賢くんの声が届く

『だって私がこんな話出きるの
賢くんだけだもん！』　

「…なんで？」

『なんで？って私賢くん以外の人と
あんまり話せないよ？』

そんなの一番賢くんが知ってるのに
なんか変だ

「牛島さんとは？話せるんだろ？」

『え？うん…でも賢くんよりは
喋れないよ？緊張しちゃうし…』

「それでも話してんだろ？」

『うん…少し…ずつだけど
あ！賢くん！！』　

「うわっ！危ねっ！イキナリ
振り向くなよ！」

賢くんがビックリして仰け反る

『ごめん！あの、ね？
男の人って…どんな事されたら……
その………嬉しいの？』

そうだ賢くんなら教えてくれるよね？
そう思って口に出した言葉に
賢くんの顔が一気に曇った