第35章 私達のその後。
『びっくりさせてごめんね?最近バタバタしてたから言いそびれちゃって。』
今はベッドの中。
腰掛けた蛍君の足の間に座ってる。
「急に言われても実感できないもんですね。」
『私だって実感ないよ。』
『ねえ?私、つけたい名前があるんだ。』
「名前とか早すぎません?」
クスクスと笑われてしまうが私は話を続ける。
『いいじゃない…』
「で、なんですか?」
『桜』
そう
私達が初めて出逢った時に咲いていた花。
『桜って名前にしたいな。』
桜の下でボールを拾ったあの日。
あの日がなければ今の私はここにいない。
『幸せだよ?』
そう呟いた私を
蛍君は抱きしめ
耳元で囁いた。
「ずっと一緒にいましょうね?」
〜end〜