第34章 決勝、その後。
『蛍君疲れてるんだからもう寝よう?』
布団に促すと蛍君は素直に布団に入る。
いつものように後ろから抱きしめられるが、今日は体勢を変えて蛍君と向かい合うようになる。
『明日、お昼ご飯食べたら買い物行きたいんだけど…』
「何処ですか?」
『いや…ね?最近蛍君、お泊まり増えてきてるじゃない?
だからそろそろ…蛍君のもの揃えたいなぁって…
ダメかな?』
蛍君はきょとんとした顔をしたかと思うと、顔を歪ませて笑う。
「いいですよ?行きましょうか?」
年相応というかなんというか、
少年のように笑う顔に私はまたときめく。
貴方は何処まで私の心を乱すんだろう。
『お茶碗でしょ?お箸でしょ?コップに…あとはケーキ用のお皿!』
「僕どれだけケーキ食べるんですか。」
『食べるでしょ?』
「まぁ、食べますけど…」
『明日はいそがしくなるよー!』
「…夏乃さん、楽しそうですね?」
『うん。蛍君といると毎日楽しい。』
私たちは笑いあいそっと口付けあった。