第33章 決勝戦vs白鳥沢

セット終盤

日向君がベンチに下がり、山口君がピンチサーバーとして入る。

サーブで揺さぶりをかけ、牛島君にフォローをさせる。

これで牛島君のスパイクはなくなる。

他のスパイカーが打ったところで3枚ブロックがワンタッチを決める。

上手くカバーが入ったところに蛍君が走り込む。




上がったトスをぐっと待ってから


踏み切り


スパイクを打つ。




そう

1人時間差



今の今まで見せてこなかった合宿で教わってきた新技。

味方さえもできることを知らなかった蛍君の新しい技術。

ここぞという時に持ってきた蛍君は本当に「理性」で動いているんだろうなぁと感心する。


けれど


スタミナの限界はどちらのチームも必ず来る。








今まで正確すぎるトスを打っていた影山君がセット終盤で初めてミスを見せた。