第21章 怒涛の東京出張‼︎準備編
『ってこと…2日目に合流くらいならまだしも編集部なんてつまんないでしょう?』
そう、ため息をつきながら話をすると京治がぽそりと呟く。
「行きたい…です。」
『京治⁉︎』
そのあとは少し考えるような声の鉄朗。
「編集部に出張ってことはスーツ?」
『まぁ…そうなるよね?』
「スーツ…うんいいな…」
「かのさんのスーツみたい!」
「ヘイヘイヘーイ!」
もうやだ…この子達…
『この件は編集部にお願いしなきゃならないから…ちょっと時間ちょうだい…』
電話の向こうから元気な返事が聞こえる。
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『ちょっと電話してくる…一度切るわよ?』
そう言い電話を切る。
すると、後ろから蛍君が抱きついてきた。
「せっかくの旅行…」
『埋め合わせは必ずするから…』
「じゃあ、夏乃さんからキスしてよ…?
それもむちゃくちゃエロいの。」
私は少し考えるが、やっぱり恋人には抗えず…
蛍君の胸元を引き寄せると下から噛みつくように口を塞いだのだった。