第15章 インディゴ scene3
潤とニノが目を合わせてにやりと笑う。
「…翔くん…」
動けないでいる俺を、潤が抱き上げる。
シーツで包まれた俺は、真っ裸の二人と一緒に玄関に連れられて行った。
「や…やだ…やめてよ…」
こんな時間…
それにさっきの智くんの電話。
きっと、智くんだ。
「どうぞ?」
ニノが玄関の扉を少し開けて迎え入れたのは、雅紀だった。
「翔ちゃん…」
「雅紀…」
表情が硬い。
「ごめん…ね?翔ちゃん…」
雅紀が手を差し出した。
「帰ろ?」
「なに勝手なこと言ってんのよ」
ニノが素っ裸のまま、にやりと笑う。
「翔ちゃん、俺達のもんだから。大野さんから聞かなかった?」
「…聞いたよ…でもね、翔ちゃんの気持ち、俺は聞いてないから」
雅紀が切ない目を俺に向けた。
「翔ちゃん…俺、翔ちゃんのこと好きだ…」
「雅紀…」
「放っておいてごめん。一緒に、帰ろ?」
潤が俺をぎゅうっと抱きしめる。
唇で額に触れると、顔を上げた。
「何泣かせてんだよ…雅紀」
「ごめん…」
「今年に入って、会ってないんだって?」
「だからそれは…」
雅紀が黙りこむ。