第6章 きみどりscene3
にがにがした顔をしてるかずの手を掴んで引き寄せた。
ふれあう肌が熱い。
「さと…」
俺の肩口にあたっている頬から伝わる熱が愛おしい。
「ね…挿れていい…?」
「ん…欲しい…」
心臓がどくんと跳ね返った。
頬を染めて、トロンとした目で俺を見つめる。
女の子以上に、色っぽい。
体中を桜色に染めて、全身で俺を誘惑する。
そっと目を閉じると、俺のキスを待つ。
ファーストキスみたいな気分で、その唇に触れた。
ちゅっと音をたてて離れると、照れくさそうに俺を見上げた。
媚薬って、こんな効果あるの…?
じっと二人で見つめ合うと、どちらからともなく顔を寄せた。
触れ合うだけのキスから、どんどん深いキスに変わっていく。
水音を立てながら、文字通りお互いを貪った。
合間に聞こえるかずの吐息。
「ね…俺のこと、好き…?」
こんなに俺を食べているのに、まだ足りないみたい。
「好きだよ…かずは…?」
「…大好き…さと…」
「ん…かず…」
「さと…」
してもしても、足りない。
キスだけじゃ足りない。
かずの足の下に手を挿れて、腰をぐいっと持ち上げた。