【イケメン戦国】 戦国武将へのサプライズ<R18>
第3章 ~信長~
賑やかな城下を、なおは一人歩いていた。
馴染みの反物屋の主人がなおに気づき、手を振っている。
笑顔で手を振り返し、ごめんなさい、反物はまた今度と店を通り過ぎる。
左右の店をくまなく見て歩いていると、少し先に見慣れない露店があることに気づく。
「確かこの前買い物に来た時にはなかったよね」
呟いて、そちらに足を向けた。
男「いらっしゃい。どうぞ見てって」
愛想のいい笑顔になおは頷き、商品をよく見ようと腰をかがめる。
「わぁ、鮮やかな色ですね! 素敵・・・」
男「それは部屋に飾るとか、まぁ観賞用だな。あっちのは子供が遊ぶのに向いてる」
男は一つ手に取ると、なおの掌に乗せた。
見事な刺繍に釘付けになる。こんな小さなものに、この美しい模様をどうやって・・・
「・・・あ」
掌に乗せた感覚が、現代で経験した、ある記憶を呼び起こす。
(この大きさって・・・)
暫く考え、そして顔を上げると、
「おじさん、これください」
商品を受け取ると、急いで城へと引き返す。
信長が帰城するまでにはあと数日ある。だが、他に必要なものをどう準備するか考えると、
「間に合わないかも」
なおは自然と駆け出していた。
信長が暫く城を留守にする、その前日の晩。
なおは信長の部屋で過ごしていた。
合わさる互いの唇が、溶け合うような濡れた音を立てる。
「っ・・・信長、様・・・」
思わず信長の胸を手で押し返す。
信長「囲碁の勝負だけで貴様を帰すわけがないだろう」
暫く離れる分だけ、信長の体は、いつもより強くなおを求めている。
「なお・・・」
音を立て、吸い付くように味わいながら、その濡れた唇にそろりと舌を這わせると、受け入れるようになおの唇が薄く開かれた。
信長の舌がすぐさま入り込み、唾液を移しながら深く絡みつく。
肩にかかる艶やかな髪を払いながら、うなじに手をかけ引き寄せ、もっと深く、熱く・・・
そっと唇を離すと、互いの間に細く糸が引いた。