一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第51章 ♡陽だまりの粒(岩泉一)完結
その歯切れの悪さ…間違いない。
「部屋に入って
イキナリエッチなことでも
しようとしたんじゃないよね?」
「してねぇわ!
それすら出来なかったって言うか…」
「しようとはしたんだね?」
ほら見たことか。
この隠れ性欲魔神め!
昨日、姫凪ちゃんの家の帰り
黄昏れてる岩ちゃんが
"振られた"どうのこうの言ってたのは
照れ隠しとかはぐらかしだと思ってたし
事の流れを話すのに
重心が傾いて
ここまで深刻だとは思わなかったけど
「昨日は及川さんが答えたんだから
今日は岩ちゃんが答えなよ
姫凪ちゃんと何があったのさ?」
こうなったらトコトン足も首も
どっぷり突っ込むしかないよね?
「禿げ上がるまで尋問されたいの?」
「…うっせぇボケ。
とりあえず練習の後にしろ
試合は見にくるって言ってたから
負けるわけにはいかねぇんだよ」
「ハイハイ」
"逃げても追いかけるからね"
そう付け足して
練習を再開する
本当に全くそんな役回りだよ
必死こいて背中押して
余計こじれたとか
笑えなさ過ぎる
意地でも笑える状況にしなきゃ
俺の失恋も報われない
そうでしょ?
大きく吐いた溜め息は
空より低く体育館の天井に昇り
明る過ぎる照明器具の光と共に
俺の下がる肩を叩いた気がした