第48章 小悪魔な甘さ（真波山岳）　バレンタイン2019 完結

「ハートが割れてなくて良かった！
ね？姫凪さん！
屋上で食べません！？
あーん、とかして欲しいなー！」

ゴロリと姫凪さんにジャレつくと

『だから！サボったら…
またあの子と…放課後プリントとか…
あ、いや…ゴメン…』

ポロリ漏れる姫凪さんの
小さく甘く
そして熱いジェラシーの欠片

見逃すなんて勿体無いだろ？

「その時は
姫凪さんが手伝って下さい！
委員長にも紹介しますよ！
オレの彼女、って！
それでも、駄目ですか？」

思いっきり明るく笑いかけ

『…ズルいよ、そういうの…
断わる理由なくなっちゃう…』

「姫凪さんの
その顔見られるなら
ズルくて良いや…
照れてる姫凪さん可愛い…」

挙動不審な視線を絡め取る様に
頬を手で固定して

「ガッツいたら嫌いになる？」

グンッと顔を近付けた

『なれない…嫌いになんか』

「ラッキー…
じゃあ、チョコより先に
いただきまーす……」

静かに閉じられる瞼から
ユックリ唇を滑らして

「甘いよ、姫凪さん」

赤く染まる頬にキスを落とす