第39章 ♡”いつか”までナイショの話（瀬見英太）生誕記念　完結

『ば…馬鹿じゃない！？』

目をキョロキョロさせてる
マリカちゃんの両頬を指で挟んで

「…なぁ…」

畳み掛けようとした所で声が止まる
名刺で配られてる
名前を呼ぶのは
もう嫌だ

「大事な事忘れてた
俺は瀬見英太
そっちは？
居る気あるなら聞かせろよ

な？俺が呼んで良い名前は
どっちだ？」

聞けなくても
諦める気はないけど
聞きたいと思ったから
聞いただけ

”リーマンなっても
根っこはガキかよ”

さっき最後に語りかけて来た
声が頭の中で笑う

ガキだよ。
良いだろ？
お前（昔の俺）もそうだったろ？
そこではいつも自由だったろ？