第32章 ♤お手をどーぞ？（松川一静）

やわやわな肌が好き
赤く染まる白が好き

移ったその日の温もりを
抱いて眠るのが好き

でも本気の好きは
好きじゃない

遊びで十分満たせるだろ？

本気の好きは質が悪い

諦めるには重すぎて
貫くには痛すぎる
　
だからその場の軽い恋

数を重さに置き換える
そんな恋が俺は好き。

そう思う様になってから
何年経つかな。

止めようと思う時に限って

出て来るアイツ。