第14章 ♡召しませ☆大王様（及川徹）前編✣完結

『これ。使います？』

オレに自分の傘を差し出す
オレが使うには小さくて
可愛らしい傘

「え？イイよ！？」　

本当は持ってるし

『風邪でも引いたら岩泉さんに
ボゲェ！って言われますよ』　

「え、うん。
でも姫凪ちゃんは？」

『走って帰りますから』

「いや、それで納得したら
オレ終わってるじゃん」

『じゃあ先に帰って下さい
私は後から何とかしますんで』

でも、オレ傘あるし………

「イヤイヤ…じゃあ一緒に帰ろ？
送ってあげるよ」

『え？えっと…いえ……あの』

オレの答えにビックリしたように
オレを見上げオドオド口ごもる

「どーしたの？イヤ？」

『いや…とかでは！全然…全く
ただ…その恥ずかし………』

変な子。えっち誘ってきたくせに
相合傘で激照れとか
あ、まさか！

「それオレと居るのが
恥ずかしいって事かな？」

ありえなくなくて返答怖い　

『まさか！！違いますよ？』

よかった。違った。
…て！！なにホッとしてんだ