第22章 一途な桃色の花を(トド松END)
【トド松】
君を好きになった理由は案外簡単だった。
僕には女友達はたくさんいたし、付き合ったこともある。
デートとかもしたよ。
ただ、どんな女の子でもキス以上のことは出来なかった。
パーソナルスペースに近づいた女の子は、どうしても無理だった。
まぁ、つまりは女の子が近づくと、妙な違和感がわく。
女の子慣れしている筈の僕が未だに童貞なのはそれが理由。
ただ、あの時○○ちゃんに再会したあの日。
不思議と○○ちゃんには近づけた。
それどころか、○○ちゃんにもっと近づきたい、そんな感覚だった。
運命の恋と言ったらカラ松兄さん見たいだけど、本当にそんな気がした。
本当に運命だったら、な。
そんな簡単な『好き』。
簡単に始まった恋、いつか簡単に終わるであろう。そう思っていた。
カラ松兄さんが○○ちゃんとキスをしたとおそ松兄さんから聞いた時、死ぬほど嫉妬感に襲われた。
ただ、それは後から納得して、○○ちゃんにとって僕らは同じだと。
同じ顔、同じ見た目。小学生の時見たいに、誰も僕らの見分けがつくはずもない。
だからあの時、自暴自棄になって一松兄さんに協力した。
だがその日、○○ちゃんと一松兄さんが付き合うことになってあの時の嫉妬が再び蘇った。
後悔してばかりだな、僕は。