第17章 Pearl
「和也」
「あっ…しょうさんっ」
ぼくはたくさん手をのばしました。
そしたらしょうさんは、ぼくの手をつかんでくれました。
「しょうさんっ」
ぼくはしょうさんにだっこされました。
「和也、いい子にしてたか?」
「はいっ…」
「ほんとか?智や潤を困らせてなかったか?」
「…ごめんなさい…」
しょうさんがわらいました。
しょうさんはときどき、家にきていたからぼくが、さとくんとじゅんくんをこまらせていたことをしっていました。
「悪い子だな…もう…」
「ごめんなさい…」
「ふ……もう大丈夫だよ…和也」
みあげると、しょうさんはわらっていました。
「これからは、ずっと一緒だよ?」
「ほんとうですか!?」
「ああ…そうだよ…」
しょうさんはぼくのほっぺをなでました。
「やっと…お前に触れるよ…」
「はあい…」
うれしくなって、ぼくもしょうさんにだきつきました。
「もう…はなれたくないです…」
「うん…ずっと…一緒だよ…」
そっとしょうさんがだっこしてくれます。
ぼくのからだはふわふわして、そらにういていました。
そのまま、ぼくとしょうさんはそらにういていました。
ずっと…ずっと