第10章 ♥“おめでた”ですよ? 「アンケート祭り222」
Dr.松本side
目の前に晒される二宮くんの可愛らしい蕾に、私は思わずゴクリと息を飲んだ。
「まずは触診から始めるよ?」
私は逸る気持ちを抑え、素早くディスポグローブをつけた。
『相葉メモ……ディスポグローブとはディスポーザブルグローブの略。つまりは使い捨て手袋のことである。医師によっては素手で触診を行う場合もあるらしい』
「いいかい、力を抜いて?」
私は右手中指を二宮君の蕾に押し当てた。
「えっ、ちょ…っ、せん…せ、僕…んん…」
指を押し入れようとするが、そこはやはり女性とは違って、なかなか簡単にはいきそうもない。
「相葉君、何かいい方法は…って、君?」
「へ?」
二宮君の手を握ったまま、素っ頓狂な声を上げて振り向いた相葉君の顔は…鼻血の垂れた鼻の下をデレ~ンと伸ばしていた。
私はゴホンと一つ咳払いをして、フットスイッチに足を乗せた。
「申し訳ないが、もう少し足を開かせて貰うよ?」
スイッチを操作すると、ウィ~ンと音を立てながら足乗せの部分が全開まで開いた。
「やぁ~ん、こんな…恥ず…か…し…」
うん、これなら大丈夫だ。
私は再度蕾に指を押し当てた。
「ほ~ら、力抜いて? そう、そうだよ、上手だよ、二宮君?」
小さな蕾は少しずつ、ゆっくりと私の指を飲み込み、とうとう中指の全体がすっぽり収まった。