第8章 ♥恋のカウンセリング受けてみない?
着いた先は”鮫島ホテルズ”のSweetroom。
えっ、何故かって?
それは決まってるじゃないですか、初めての”アレ”なんですよ?
その辺の安っぽいホテルでは少々、ね?
「どうだ、いい部屋だろ?」
部屋の案内をするふりをしながら、さりげなくベッドルームに誘導して上げましょう。
その時腰を優しく抱いてあげると、お相手の方の緊張も少し和らぎますよ?
「で、ここが当ホテル自慢のベッドルームだ。インテリアから装飾、壁紙に至るまで俺が拘り抜いた物ばかりだ」
”仕事が出来る男”アピールですよ。
「へぇ~、凄いですね。なんだか社長に包まれてるみたいです」
今の!
気になりませんでしたか?
そうです、”零さん”ではなく”社長”って言いましたね?
うん、如何にも”公私混同はしません”タイプですね。
ですからここでちょっと強気に責めてみましょうか。
お相手の”たが”を外してやるんです。
「ジェイさん、今俺のこと”社長”って呼んだ?」
そう、そこで天下の宝刀”壁ドン”かましましょう!
「はい、呼びましたが、いけませんでしたか?」
優等生を貫こうとするお相手ですが、こうゆうタイプこそ”顎クイ”には滅法弱いんです。