第34章 輝くライトの中へ
【 翔side 】
それから俺たちは、コンサートへ向けてまっしぐら。
演出の松潤を中心に、『新しいものを、ファンの子が求めているものを』
というコンセプトで、意見をぶつからせながら切磋琢磨しつつ仕上げて来た。
今回はソロ曲がないから、ひとりでリハをするということがなく、ほぼ必ずメンバーの誰かと一緒になっていた。
今日は5人でのリサーサルと衣装合わせ。
「おはようございま~す」
「おっはよ~ん♪」
「おはよう…」
ぞくぞくとみんなが集まってくる。
5人曲の衣装を合わせ色を決めていく。
「ねえ、そう言えば、UBの衣装って、どんな感じなの~?」
合間に松潤に聞いてみた。すると、
「気になるの~?」
と、…やらしく広角を上げてニヤニヤした。
「別に~!気になるって程でもないけど…」
「ニノから聞いてないの?」
「うん…まだよく決まってない…って。夕べも」
「ふぅ~ん…」
意味ありげな表情で松潤が笑った。
何だよ…?そんな凄い奴なの~??
少し不機嫌そうな顔をした俺に松潤は、
「後で、ユニット曲の決まってるのだけ着て、他のメンバーの意見を聞くことになってるから、お楽しみに♪」
……(。-`ω-)
なんだよ、それ……
お楽しみに?
その言い方で、ちっともお楽しみじゃなくなったし。
カズは分かってて、俺に黙ってたんだな~?
…ということはだ。
言いにくいんだ、きっと。
ちくしょう~!どんな奴なんだよ?
まさか…
下着…ってことはないよな~?
おそろのパジャマとか、止めてくれよな~(-"-)
あ~あ、こんなことなら、『にのあいがいいんじゃないか』なんて、提案するんじゃなかったよ~///
悶々とする俺のことなんかお構なしに、リハーサルは順調に進んでいった。
アルバム曲の中の振付を一通り確認して、
次は衣装を見ることになった。