第33章 あ~、夏休み♪
【 二宮side 】
この頃、夜家で、俺に隠れてなんか調べてるな...
とは思ったんだけど。
こんな企画に一枚噛んでたとは///
俺さ、正直ね、身体に自信がない。
鍛えてないから貧相だし、
外出て肌を晒すこともないから真っ白だし。
極力上半身見せるような仕事は、NGにしてた。
だけど、沖縄で夏休み....
企画のひとつにも、翔と海水浴、
っていうのがしっかりあったよね~?
俺がこのところ翔とジムに通ってんのは、
ハワイのコンサートで腰、痛めて、
みんなに心配と迷惑かけたから。
『筋肉が女子と一緒』なんてネタにしてたけど、洒落にならない年になった...
腰が痛くて演出を変更させるなんて、
あっちゃいけないから....
打ち合わせで、あんましいい顔しなかった俺のこと、翔は気にしてくれてた。
家に帰ってから、
「カズ...ちょっとおいで~」
荷物の片付けをしている俺をソファーで呼んでいる。
「うん....なぁに?」
「いいから、ここに座って。」
俺は、翔に言われるままに、
彼のとなりに座った。
「お前が、裸になりたくなかったら、
Tシャツ1枚着ててもいいんだからね。」
「でも.....」
翔は優しく笑って俺の肩を抱き寄せながら、
「まあ、俺としても、大事な奥さんの肌を公共の電波で公開するのには、抵抗あるしさ♪」
「...翔....」
そう言ってウインクした翔の優しさに、
俺はちょっと泣きそうになった。
「リオの後、収録になるから...
楽しんでこうぜぇ~!」
「...うん...リオ、何日行ってるの?」
オリンピックのメインキャスターの翔は、
地球の裏側まで取材に行く。