第27章 夢国
〔二宮side〕
しばらく身体が震えて動けない。
気が遠くなりそうな快楽の波に
飲まれそうになっていると、徐に、
俺の顔に舌を這わす翔さん....
「やっ...やめてよ!!何してんの??」
櫻「何って...キレイに...」
「いいよ..顔洗ってくるから...」
彼の下から、這いだそうとする俺の身体を
押さえて、翔さんは更に、舌を這わして、
俺が放った欲を舐めていく....
恥ずかしさで、おかしくなりそう.....
櫻「...今日のカズ、死ぬほど、エロくて...
可愛かった♡」
翔さんはそう言って、俺の鼻の頭を
ペロリと舐めた。
逃げ出すことを諦めた俺は、
顔をよじって、枕で拭き、翔さんに向き直り、
「キス、して♡」と甘えた。
彼は、少しだけ笑ってから、顔を近づけ、
触れるか触れないかのキスを落とす。
優しく啄むだけのそのキスで、
俺は頭の中心が溶けだすような錯覚に陥る。
この人は、俺が、何をして欲しくて、
何をすれば、もっと欲するのか....
ちゃんと分かってる....
そして.....
そんなふうにじらされると、
俺がどうなるのか、分かってるんだ....
悔しいけど、そんな彼に翻弄されてく自分が..
与え与えられて満たされていくふたりが...
ホントはすげー幸せだってこと...
俺は、
そして彼も、
痛いほど、分かってるんだ.....