第4章 恋心
この日は、雑誌の仕事がニノと
2人だった。
帰りに、昨日予約を入れておいた
イタ飯屋の個室に寄った。
ニノの告白を受けて
一応付き合い始めて
4週間が過ぎていた。
俺たちはいつものように
軽く酒を飲み、
この間2人で行った
後輩のステージの話をしていた。
すると急に、
ニノ「そーいえばさ、翔さん、
今度の金曜、どっかいかない?
その日、打ち合わせだけだったよね?」
「あ~...そうだね...
早く上がれそうだし、
行きますか!!」
ニノ「ホントに!?やった!!
楽しみにしてよー...♪」
「どっか、行きたいとこって
あるの?」
ニノ「翔さんと一緒なら
どこでも、いいですよ...」
(こいつのこういうところが
可愛いんだよな...)
最近は、ニノもさらりと
平気な顔で、可愛いことを言ってのける。
俺が、ドキッとしてるのを
分かってるのか!?
分かってやってるんなら、
ニノの戦略にまんまと
やられてるってことになるけど、
それがそうだとしても、
何だかそれでもいいって...
そう思ってる自分が不思議だった。