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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第20章 Scream


ー潤sideー


「………」


雅紀「………」


智「………」


車内に響く沈黙。
マネージャーの運転する車で俺達は翔の居る場所まで向かった。


「来なくて良かったのに…頭大丈夫か?」


翔マネ「いえ。こんなの…櫻井さんに比べたら…」


「………」


翔マネ「俺のせいです…櫻井さん守れなかった…櫻井さんとお腹の…」


「お前のせいじゃない。でも…ありがとうな協力してくれて」


翔マネ「いえ…」


GPSが示した場所は…自宅から車で15分程度の場所にあった。


こんなに近かったのかよ…くそっ…。


翔が居るであろう場所は…古めいた一軒家だった。


静かに車を降り、家の扉に立つ。


智「やっぱ閉まってんな…」


雅紀「どうしよう…」


「壊す」


智&雅紀「え!?」


それしかない。
翔はこの中に居るんだ。
鍵が掛かってるなら壊すしかない。


「2人共…巻き込んでごめんな。でも…俺1人じゃ翔を助けられないかもしれないから」


すると、りーだーが俺の肩に手を置く。


智「おいらも相葉ちゃんも同じ思いだよ。嫌だったら…ここに来てない」


雅紀「そうだよぉ」


「ありがと…」


智「ん」


雅紀「この扉…割と古そうだから3人で体当たりすれば開きそうじゃない?」


智「だな」


頷いて俺達は扉の向こうに横一列に並ぶ。


「よし…せぇの!!」


何度も扉に体当たりする。
一心不乱に何度も何度もぶつかる。


何度目かの体当たりの後、バァンと扉が勢いよく開き、雪崩れ込む様に俺達は中へと入った。


雅紀「何これ…」


静まり返った玄関。そこにあるのは…血が…奥へと引きずられた後。


翔…何処だ…!


俺達はゆっくりと中へと進んだ。


智「何か…聞こえる」


耳を澄ませると…血の後が続く奥から物音が聞こえる。
近付くにつれその音は…何かが軋む音だと分かった。


扉は半開きで…中から明かりが漏れる。


「あぁっ…翔…翔…気持ちいいよぉ…」


知らない男の声が聞こえる。


「あぁ…イくっ…出すよ…」


こいつ…翔を…!!


雅紀「松潤!!」


頭より先に身体が動き、俺は足で思いきり扉を蹴りながら中へと入った。
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